無二

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丸善・革職人展 2021年・春(日本橋店)に出店中です!

2021年04月04日(日)


現在、丸善で開催されている「革職人展」に出店中です。私は、日本橋展の3階ギャラリー横にて「MUNI garage/ムニガレージ」として、無二のコードバン製品を始め、他のブランドも一緒に展示しながら出店させて頂いております。

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【丸善日本橋店/革職人展】
⏩3/31(水)〜4/6(火)
⏩3階ギャラリー横
⏩9:30〜20:30
※最終日は17時まで

財布など革小物を中心に〜
書店という事で、栞や文庫本カバーも数点準備してみました。
終日、作業しながら居ますので、お気軽にお立ち寄り下さい♪
また、会期中はコードバンやクロコダイル素材を持参しておりますので、実際に素材をご覧頂きながらオーダーのご相談も可能です。
 
また、3月31日よりライフスタイルを豊かにする革製品のオンラインストア「MUNI garage/ムニガレージ」のプレショップがスタートしました。
職人拘りのプロダクト品を独自セレクトしていきます。
只今、随時ストック品をアップ中です。ぜひご覧ください。

↓↓↓オンラインストア↓↓↓
https://garage.muni-leather.jp

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↑↑↑
車のレザーシート張りに使用するヨーロッパの高級レザーを使用したミニウォレット(コインケース&カードケース)も展示販売中です!

他の出展ブランド・職人さんも多数出ていらっしゃいます。
お気軽にお立ち寄りくださいませ〜

 

2021年がスタートしたと思ったら、、、あっという間に4月1日、新年度を迎えてしまいました。
ご注文を頂いている皆様、製作のお時間を頂いておりましてありがとうございますm(_ _)m大変お待たせしておりまして申し訳ございませんが、順次製作を進めさせて頂いており、順次、完成目処のお知らせさせて頂いております。引き続きよろしくお願い致します。

 

********無二製品をご愛用のお客様へ********
 
「レビュー投稿で、初回メンテナンスをサービスさせて頂きます!」という企画をしております。
メンテナンスが必要なタイミングを感じていらっしゃいましたら、お気軽にご利用くださいませ。
↓詳細はブログに載せております↓
 
********無二製品をご愛用のお客様へ********

受注過多、僕の体の不調、コロナ禍でご心配もお掛けしておりますが、遅れを取り戻すべく製作は進行中でございます。

ご注文を頂いております皆様におかれましては、製作のお時間を頂いておりまして本当にありがとうございます。

【財布貸し出しサービスを始めました】
 【製作状況をブログ内「Production Status」で公開中です】 
【在庫有り製品一覧へ】
【YouTubeに製作動画UP中です】

コードバンレザーブランド「無二」
主宰 宮崎泰二

Muni(無二) / Yasuji Miyazaki.
プレミアムコードバンレザーブランド【無二・Muni】
無二・Muniオフィシャルサイト→ http://muni-leather.jp
無二・Muniオンラインショップ→ http://cordovan.muni-leather.jp/

主宰 宮崎泰二 (info@muni-leather.jp)

 

インスタグラム(無二/Muniレザーアカウント)→ https://www.instagram.com/muni_leather/
フェイスブック(無二/Muniレザーアカウント)→ https://www.facebook.com/muni.cordovan/
ツイッター→  https://twitter.com/Yasuji_Miyazaki

熟練職人さんとお話できる貴重な機会がありました

2021年03月21日(日)


久しぶりのブログですが、いつもご覧いただきありがとうございます。

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日々、革製品製造・販売(私は主に財布ですが)に携わる中で、気にしなければ気にする必要もないのですが、、、

せっかく革業界に携わっている中で革製品製造目線ではなく、「革業界に携わる」というもう少し広い視野で見渡すと課題があります。

それは、、、職人の高齢化です。
職人と行っても、革業界では様々な部門があります。
財布関連の革小物ジャンルで思いつく工程を簡単に分けてみます。

↓↓↓

・革を裁断する
・革を裁断するために使う金型を作る
・革を薄くする
・革を部分的に薄くする
・パーツを作る
・縫製・組立(半製品)
・縫製・組立(完成品)
・ロゴの箔押し(焼印)
※大手メーカーからの下請けなど、内職的な作業も細かく分けるともっとあると思います。

製品の品質にこだわればこだわるほど、熟練の職人技術が必要になります。

私が主宰しているブランド「無二・Muni」に関しては、製品の完成度と耐久性に拘りがあり、素材自体もコードバンやクロコダイルを主しており、その組み合わせ素材も少々扱いの難しいヌメ革を採用しています。ゆえに、革の厚み調整がとても難しく、1mmから1mm以下の厚みに調整する場合は「革漉き」専門の職人さんにお願いしています。

↑この動画は私の自前作業です↑

この「革漉き専門の職人さん」達は、基本的にお一人で作業されている方が多く、常に機械が回りっぱなし(動き続けいています)です。室内に機械の音が鳴り響いている環境と、常に作業中である姿から普段は必要以上の会話(何ミリに漉くか?)以外は気が引けて出来ません、、、機械を止めるということは収入が減るという事になりますから、気軽に話しかけづらいのです(笑)

下手に話しかけると「ムッ」とする方もいるかもしれないw
頑なに作業と向き合う職人さんのイメージですね〜♪

先日、とある職人さんに依頼しに行った時の事です。
恐る恐る(笑)扉を開けると、その時は機械が止まって事務作業をされていました。

仕事のひと段落のタイミングであったのだと思いますが、「コロナ禍で仕事が少ないよ〜」って嘆いていらっしゃいました。。。
コロナ禍でなければ、このシーズンはまだまだ仕事があったとの事です。要は機械を止める暇などないという事ですね。

私も財布を一つ一つの製作のため、数百枚を頼むことは出来ず数十枚。。。

少量のパーツで申し訳なく感じながら頼んでいるのですが、その方はいつも快く作業してくださいますので本当に嬉しい限りです!

そしてこの日は、私の分を作業していただいた後に少しお話する事が出来ました。とてもラッキーでした!

仕事量の減少はコロナ禍も原因だと思いますが、それよりも昔、大手メーカーが日本生産から中国生産(日本以外のアジア圏含む)に移行した事を残念でならないと言っていました。

工賃が安いからと日本の良い技術を外に教えてしまって、、、結果的に日本の仕事量が減ってしまい、職人の収入が減って成り立たなくなって「みんなやめちまったよぉ〜〜〜」と。。。

昔は家族経営でメーカーの仕事を請負って仕事されていたところも沢山あったそうですが、生産体制が中国、中国となった時に掌を返すように一方的に仕事が切られてしまったそうです。なんとも悲しい出来事ですね。

物価の安いところで同じような品質で生産すれば、工賃が安くなり利益が残しやすくなるという、数字だけを追っかけた見方です。
経営的には正解かもしれません。でもその一方でお金には変えられない大事な物を失ったという事とも言えます。

思い返せば日本に出回るほとんどの物が日本製ではない。という時期もあったと思います。私も小さい頃は、よく製品タグを見ていたので記憶にあります。

今はジャンルによっては、少しずつ日本製、日本の昔からの技術にフォーカスされている物も出てきているように思います。ですが、まだまだそのボリュームは足りないのではないでしょうか・・・

ヨーロッパでは、革でも時計でも職人、下請けがしっかりと成り立つように生産数や単価のコントロールがされているという話を聞いたこともあります。良い製品が作れるのは、職人や技術者の力があってこそという思いが根強くあるのだと思います。

時計業界も昔、日本のメーカーが高性能クォーツを開発し、機械式時計が主流だった時代にスイスは大打撃を受けた「クォーツショック」という時代があります。

有名ブランドも倒産や休眠、売却などという大変な時期があったそうです。そう言った状況を乗り越えて、今もいろんなブランドが存在しています。

一方で業界を維持させる仕組みとして、ブランドはムーブメントやパーツを生産している会社から一定数は仕入れをしなければいけないという仕組みがあるそうです。なのでオリジナルムーブメントを使っているモデルもあれば、汎用機を使った手頃なモデルが存在するそうです。もしくは汎用機をベースにオリジナル機構をミックスするなどですね。

革業界も、良い素材は安く流通させることはしないという仕組みがあるとも耳にします。こう言った話を聞いた時に、ヨーロッパでは「産業を守る」という仕組みがしっかりとあるのだと感じました。

日本も今でこそ「昔の良いものを守ろう」という意識が出てきていると思いますが、「気づいた頃には遅い・・・」という状況にもなっています。
今回、話をさせて頂いた革漉き職人さんは、御年80歳の大ベテラン職人さん!今も現役なのが凄いですし、何しろ見た目はゆうに10歳は若く見えますアップ

昔、日本が結果的に中国へ技術を安売りしてしまった事はとても残念がっていますが、私たちみたいに、今も純日本製に拘って運営している人達が沢山いる事も理解されています。

私は「数量を増やせるように頑張ります!」としか言えませんが、価格競争ありきではなく、日本の良い技術が活かされた製品がもっと沢山の方の手に渡る事、そして「その技術がどう凄いのか?」を伝えて行かなくてはいけないと感じました。

私が業販ではなく小売販売に拘っている理由としても、製品づくりに携わって頂く方々に利益が行き渡らないと意味がないという思いがあります。
ほとんどの方が独り勝ちを狙うのですが、、、誰かが辛い思いをしての勝ちに”価値はない”と思っています。※経営的目線は抜きになりますが(笑)

仕事に携わる方々がみんな快く仕事して、その皆さんの思いを引き継いで最終的に私達、製作側の者がパーツを仕立てていく♪そうであれば間違いなく良いものが出来ます!

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そして写真や動画では伝らない”何か”を肌で感じて頂けるハズです!
この”何か”を感じて頂くために、私は日々製作しています。手にとって頂いた方にだけ感じて頂けるのですが〜

この”何か”をわかりやすい言葉に出来るようにする事が今後の私の課題です。

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今回は思わぬ機会で貴重な職人さんと貴重なお話をできた事に感謝しかありません!私は私で革業界に貢献できる事をして行きたいと思います。

皆さんも革製品をご購入の際は、いろんな工程に携わる職人さんがいて出来上がっているんだなぁというバックグラウンドの皆さんの姿を想像して手にして頂けると嬉しいです。

最後までお読み頂きありがとうございました!
今日も良い1日を〜Have a nice day!

<ストック品の販売ページを準備中です>
MUNI garage ~preshop~/無二ガレージ〜プレショップ
https://garage.muni-leather.jp