無二

Leather Works

素材

革のダイヤモンド「コードバン」を使用

コードバンは、馬の臀部にある繊維が複雑に絡み合った層を削り出した皮革です。落ち着いた光沢と滑らかでしっとりした風合いが特徴で、その希少性もあって「革のダイヤモンド」と称されています。

無二のアイテムの外装は、国内で唯一コードバンのなめしを行っている「新喜皮革」(兵庫県姫路市)のタンニンなめしのコードバンを使用しています。生産に10カ月以上かかる素材であることから発注から入荷まで半年以上かかりますが、その美しさと重厚感はほかの革では得られない魅力です。

繊維が密に絡み合っているコードバンは、素材そのものにハリがあり、薄く仕立ててもシャキっとした質感があります。使い込むうちに手に馴染んで風合いがでてきますが、牛革と異なりハリと光沢は持続します。

各アイテムの内装には、タンニンなめしの国産牛革サドルレザーを使用しています。ほどよいハリとツヤがあり、経年変化を存分に楽しめます。

革はしなやかさと耐久性を兼ね備えた素材です。布地や合皮は使い続けるうちに劣化して破れや癒着が生じますが、オールレザーのアイテムはお手入れやメンテナンスをすることで長く愛用できます。

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パーツ取り

革の個性を適材適所で活かす

コードバンの外装パーツは、繊維の向きに配慮して手作業でひとつひとつカットします。もともと馬1頭から採れるコードバンの量はごくわずかですが、その上キズがある部分を避けると、長財布にして二つ分程度のパーツしか確保できません。

牛革の内装は12のパーツからなります。牛革は頭(ヘッド)、肩(ショルダー)、背中(ベンズ)、腹(ベリー)に分けられ、部位ごとに特徴があります。強度が必要なパーツは繊維が細かく密度が高い部位から、しなやかさが求められるパーツは繊維が粗く柔らかい部位からカットします。

各パーツは、設計通りの形・サイズ・厚みになっているか、強度に問題はないか、切り口がきちんと処理されているかを確認した後、加工・組立を行います。

各アイテムの内装には、タンニンなめしの国産牛革サドルレザーを使用しています。ほどよいハリとツヤがあり、経年変化を存分に楽しめます。

革はしなやかさと耐久性を兼ね備えた素材です。布地や合皮は使い続けるうちに劣化して破れや癒着が生じますが、オールレザーのアイテムはお手入れやメンテナンスをすることで長く愛用できます。

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パーツ加工・組立

見えない部分に技を込める

スマートなシルエットを実現するため、各パーツは素材の良さを損なわない限界まで厚みを抑え、薄くてもビシッと引き締まる作り込みをします。

内装パーツは牛革を張り合わせて2枚仕立てとします。使用時に負担がかかるメインポケットには芯材を入れて補強、カードポケットの口部分には伸び止め加工を施しています。

仕上がったパーツは、外装・内装ごとに組み立てていきます。特に、重なるパーツが多いカードポケットの組立には、寸分のくるいもないよう気を配っています。組立に使う接着剤は本来1種類で十分ですが、耐久性と仕上がり感を追求した結果、3種類を使い分けています。

革には固め、柔らかめといった個性があるため、状況に応じて柔軟に曲げ、張りの調整を行います。こうした縫製前のひと手間、ふた手間が、仕立て上がりの完成度を高めます。

各アイテムの内装には、タンニンなめしの国産牛革サドルレザーを使用しています。ほどよいハリとツヤがあり、経年変化を存分に楽しめます。

革はしなやかさと耐久性を兼ね備えた素材です。布地や合皮は使い続けるうちに劣化して破れや癒着が生じますが、オールレザーのアイテムはお手入れやメンテナンスをすることで長く愛用できます。

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縫製

シャープなステッチでコードバンを引き立てる

縫製はアイテムの印象と耐久性を左右する重要な工程です。革製品はミシン縫いより手縫いの方がいいというイメージを持つ方も多いと思いますが、手縫いがすべてにおいて優れているわけではなく、それぞれの持ち味があります。

無二ではコードバンの凛とした表情を引き立てるため、使用する糸が細く、ステッチが整然と刻まれるミシン縫いを行っています。何度も試験縫いを重ねてアイテムに適した針、糸、縫い幅を模索し、現在のスタイルに行きつきました。

ミシン縫いといっても機械任せではありません。毎回、革の状態(厚み、硬さ・柔らかさ)に応じた調整が欠かせませんし、革が重なって段差がある部分をステッチできちんと跨ぐ“技”も重要です。縫い始めから縫い終わりまで均等なステッチ幅で縫うためには技術と経験が求められます。

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コバ磨き

職人の腕が問われるコバ磨き

コードバンアイテムには磨きコバ仕立てがよく似合い、最高級品にふさわしい仕上がりとなります。

コバとは革の裁断面のことで、通常、縫製や張り合わせで何層にも重なっています。コバは革製品を愛用していく中で一番ダメージを受けやすい部分でもあり、この部分を磨いて整える作業がコバ磨きです。製品の仕上がりを引き締めるとともに、耐水性、耐久性を向上させる重要な工程です。

ヤスリがけ、ヘリ落としで程よく丸みがついたコバに仕上げたのち、糊系磨き材で磨き上げます。この「ヤスリがけ→磨き上げ」の作業を、革の繊維感がなくなり滑らかになるまで数回繰り返します。時間をかけて均一な面に仕上げることで、曲げや伸びに強いコバになります。

無二のアイテムは、繊維質が異なるコードバンと牛革を組み合わせているため、馴染ませるまでにより時間がかかりますが、納得がいくまで根気よく作業を繰り返します。

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デザイン・使いやすさ

革の醍醐味を楽しめるデザインと仕様

無二のアイテムは、コードバンの素材感を存分に楽しんでいただけるよう余分な装飾はしていません。飽きがこないシンプルなデザインで、ビジネスシーンでもカジュアルなシーンでも使えます。

使い勝手の面では、ちょうど良いハリとコシがキープできる程度に革を薄くして軽量化しており、十分な収納力を確保しつつもストレスなく身につけていただけます。またコードバンの外装と内側に貼る牛革の内寸のサイズを微妙に変えることで、使い始めたときから蓋が自然に閉まるような仕立てとなっています。

使い込んでくたびれた革製品は、味わいがあるとも言えますが、ともするとみすぼらしくも見えます。無二のアイテムはクタクタにならない工夫を随所に凝らしており、大人の男性に長く愛用していただけます。

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無二