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無二の磨きコバ仕立てを写真解説

2020年01月21日(火)


無二の磨きコバ仕立て(革の切り口を滑らかに磨き仕上げする工程)ですが、一体、どんな順番に仕上がっていくのかを製作中のパーツ(ラウンドファスナー長財布の小銭入れ)で、4段階に分けて解説して見たいと思います。

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左から順に〜
1.パーツを組み立てて、張り合わせ断面を整える前
パーツ貼り合わせ時の断面の凹凸や余分な接着剤でゴツゴツした状態です。

2.ヤスリで断面を滑らかに整えた後
ヤスリでパーツ貼り合わせの際に残っていた凹凸や余分な接着剤を削り落として、次に磨き上げしやすいように、荒目→細目で順に整えていきます。

3.磨き剤を塗り込んで磨きと削りを数回行った後
断面の凹凸が無くなるように断面が整ったら、磨き剤を塗り込みながら磨き上げを行います。革も場所によって繊維質の強弱がありますが、磨き剤をしっかりと浸透させて引き締め、耐久性のある滑らかなコバ面に仕上げていきます。強く押さえつけて磨けば良いものではなく、パーツの厚みを維持しながら、コバ面が潰れないように形も整えながら磨き込んでいきます。コバ磨き仕立てでは、一番の重要ポイントになります。張り合わせ接着面が溝になりやすく凹凸感を無くすのが難しいですが、慌てずにじっくりじっくりと面が滑らかな一つのパーツに一体化するように、磨きと削りを交互に繰り返していきます。

4.フィニッシュ
革の状態を見ながら3番目の作業を繰り返します。無二としての合格基準に達するまで妥協はしません。故に、何回の作業でOKとは決めておらず、コバの仕上がり状態が一番良くなったところが合格基準となります。時には数日間、革を休めて仕上げることもあります。

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コバを磨いて仕上げる磨きコバ仕立ては、やればやるほど時間を要する作業になります。そしてどのレベルが合格基準であるかは、完全に作り手目線(僕自身)の判断となります。世の中の製品がどれくらいの磨き上げをしているかは、コバ磨き仕立ての製品であれば、このコバ部分の仕立てを興味深く見ていただければわかると思います。

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無二がどうしてここまでの仕立てに拘るのか?そしてここまでの事ができるのか・・・?

その想いは至ってシンプル。良い状態で長くご愛用して頂きたいからです。
日常的に使用頻度が多くなる財布や革小物。使い込んでいくうちに風合いが良くなる楽しさはもちろん天然革の醍醐味ですが、だからといって壊れて欲しくない。簡単にはバタバタな状態になって欲しくもないですし、経年変化はしても経年劣化は極限まで抑えたいという思いがあります。その為には製作にお時間を頂いて、一つ一つしっかりと作り込んでいく必要があります。
そして、無二の一品生産スタイルだからこそ、ここまでの仕立てを実現させる事ができることにつながります。この部分に関しましては、完成を心待ちにしていただいている皆様の気持ちにも支えられています。本当にありがとうございます!

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無二の製品は外からは見えない内装パーツについてもしっかりと手を入れて仕立てています。
そうする事で耐久性はもちろん、製品になった時の雰囲気も格段に良くなります!

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世の中には色んな製品、色んな仕立てがあります。
その中で、コードバンレザーブランド無二の製品をお選び頂ける事はとても嬉しい限りです。デザインだったり、作り込みだったり、共感して頂ける部分も様々だと思いますが、無二をお選び頂いたからには精一杯の技術でお答えしたいと日々思っています。

以上、無二としてのコバ磨き仕立ての見解です。
全ての製品にあてはまる訳ではありませんが、今後の製品選びの参考にして頂けますと幸いです。

 

コードバンレザーブランド「無二」
主宰 宮崎泰二

 

Muni(無二) / Yasuji Miyazaki.
プレミアムコードバンレザーブランド【無二・Muni】
無二・Muniオフィシャルサイト→ http://muni-leather.jp
無二・Muniオンラインショップ→ http://cordovan.muni-leather.jp/

主宰 宮崎泰二 (info@muni-leather.jp)

※ コードバンレザーブランド【無二/Muni】を主宰しております、宮崎です。近年、コードバンが皮革製品の素材としてこれまで以上に普及し始めています。無二でも使用している「新喜皮革」製のコードバンは、今では世界的にもファンが多くアジアやヨーロッパなど海外でも注目されています。人気が出ることは嬉しいことですが、コードバン自体の月間の生産数量が供給量に足りておらず入荷が1年以上掛かる状況は、未だ緩和の兆しが見られません。。。素材入荷待ちでお待たせする事が無い様、ご注文確定後は、ご入金確認後、直ちに素材発注手配より進めてまいります。何卒ご理解のほど、よろしくお願い致します。入荷など気になる事がございましたらお気軽にお問い合わせ下さいませ。info@muni-leather.jp

インスタグラム(無二/Muniレザーアカウント)→ https://www.instagram.com/muni_leather/
フェイスブック(無二/Muniレザーアカウント)→ https://www.facebook.com/muni.cordovan/
ツイッタ→  https://twitter.com/Yasuji_Miyazaki

ハンドメイドインジャパンフェス 冬 / Handmade in Japan festival winter

2020年01月12日(日)


1月に入り、冷え込みが一段と強くなった気がします。冷え込みが強くなるにつれ、ついつい製作で引き籠もりがちになってしまう癖があります。が、、、昨日は、新年迎えての初イベント「Handmade in Japan Fes ・ハンドメイドインジャパンフェス」の冬の陣(東京ビッグサイト西展示場)へ立ち寄ってきました!

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初期の頃は、夏の開催のみだったのですが、昨年からは冬と夏の年2回の開催で盛り上がっているそうです。
職人仲間が出店していたので、出店ブースに立ち寄りながら会場をぐるっと一回りしてきました。

まずはTakumics(タクミクス)のお二人と!
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Takumicsさんは、財布、スマホーケース、キーケースなど革小物全般を販売されています。その中でもブルーレザーのシリーズは、本藍染の革を使ったシリーズで、色の濃淡が味わい深く良い色に仕上がっています。藍染といっても、藍の分量や調合など、厳密にいうと凄く複雑なようですが、Takumicsさんではもちろん本当の藍染めレザーを使用しています。お好みの色を探してみるのも良いですね!染め上がりの難しさや、同じようで同じじゃない染め上がりなど、どこかオイル染めコードバンと似た所がある気がします〜。

そして次に立ち寄ったブースは、、、
手作り時計ブランドのARKRAFT・新木さんと!
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ARKRAFT(アークラフト)さんは、無二の限定コラボウォッチの製作もしてくれています。今回は、残念ながらコラボウォッチの展示はありませんでしたが。。。

ARKRAFT・新木さんは、時計ケースからレザーベルトまで、すべてをハンドメイドされています。ご本人がアンティークが大好きな方なので、その感性が一本一本、随所に盛り込まれていて、見ていても着けても楽しい腕時計です!

こうして今回も、たくさんの皆さんの作品、製品を見させて頂き刺激を頂きました。職人仲間が頑張っている姿を見て、僕もまた頑張って行きたいと思います。

実は、僕も2014年に開催された第1回目に1度だけ参加したことがあります。当時は無二の立ち上げ前で試作を兼ねてコードバン製品をメインに展示しました。今となっては懐かしい想い出です〜。

今年はブログも頑張ります!!よ。。。

 そして、、、
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ARKRAFTさんとのコラボウォッチは、無二のオンラインショップにて販売中です!

 

 

 

コードバンレザーブランド「無二」
主宰 宮崎泰二

Muni(無二) / Yasuji Miyazaki.
プレミアムコードバンレザーブランド【無二・Muni】
無二・Muniオフィシャルサイト→ http://muni-leather.jp
無二・Muniオンラインショップ→ http://cordovan.muni-leather.jp/

主宰 宮崎泰二 (info@muni-leather.jp)

※ コードバンレザーブランド【無二/Muni】を主宰しております、宮崎です。近年、コードバンが皮革製品の素材としてこれまで以上に普及し始めています。無二でも使用している「新喜皮革」製のコードバンは、今では世界的にもファンが多くアジアやヨーロッパなど海外でも注目されています。人気が出ることは嬉しいことですが、コードバン自体の月間の生産数量が供給量に足りておらず入荷が1年以上掛かる状況は、未だ緩和の兆しが見られません。。。素材入荷待ちでお待たせする事が無い様、ご注文確定後は、ご入金確認後、直ちに素材発注手配より進めてまいります。何卒ご理解のほど、よろしくお願い致します。入荷など気になる事がございましたらお気軽にお問い合わせ下さいませ。info@muni-leather.jp

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